おまとめローンは総量規制の対象外?仕組みと利用条件を徹底解説!

おまとめローンを検討する際、多くの方が気になるのが「総量規制」の問題です。すでに複数の借入がある人にとって、年収の3分の1までしか借りられないというルールは大きな障壁となることがあります。

しかし、実はおまとめローンには“ある条件”を満たせば総量規制の例外として扱われる特別な仕組みがあります。本記事では、総量規制とは何か、その対象と例外、おまとめローンがどのようにこの規制から外れるのかをわかりやすく解説していきます。


【1】そもそも総量規制とは?

総量規制とは、貸金業法によって定められた貸付けの制限で、個人が貸金業者(消費者金融、信販会社など)から借り入れる際に、**「年収の3分の1を超えて貸してはならない」**というルールです。

◼ 背景と目的

  • 多重債務問題を防ぐために、過剰な貸付を抑制することが目的
  • 2010年の貸金業法改正によって導入

◼ 対象となる貸金業者

  • 消費者金融(プロミス、アイフルなど)
  • 信販会社(JCB、オリコなど)
  • クレジットカードのキャッシング枠

銀行やろうきんなどは貸金業法ではなく「銀行法」や「労働金庫法」が適用されるため、総量規制の対象外です。


【2】おまとめローンが総量規制の対象外になる理由

おまとめローンには、通常のカードローンやキャッシングとは違う「目的」があります。それは、既存の複数の借入を一本化して返済を軽減すること。そのため、おまとめローンは「例外貸付け」として、総量規制の制限を受けずに利用できるのです。

◼ 例外貸付けに該当する理由

  • 貸付けを受ける本人の返済負担を軽減する目的である
  • 新たな借入というより、「借換え」の位置づけである
  • 顧客に一方的に有利な内容であるとみなされる

このため、おまとめローンは貸金業法の中でも例外的に総量規制を超えた貸付けが可能となっています。


【3】総量規制の例外貸付けに該当するための条件

ただし、どんなおまとめローンでも自動的に例外扱いになるわけではありません。以下の条件を満たす必要があります。

◼ 例外条件(貸金業法施行規則第10条の23より)

  1. 借換え後の金利が、借換え前よりも低いこと
    • 利息軽減が目的でなければ認められない
  2. 返済方法が段階的に残高を減らす方式であること
    • リボ払いなどのように残高が減らない方式ではNG
  3. 月々の返済額が、借換え前よりも増加しないこと
    • 返済が困難になるようなプランは不可

これらの条件を満たさない場合、おまとめローンでも総量規制の例外とは認められません。事前に商品の詳細をしっかりと確認する必要があります。


【4】銀行系ローンとの違い

銀行が提供するおまとめローン(例:住信SBIネット銀行、みずほ銀行など)は、そもそも「貸金業法」の対象ではないため、総量規制という概念そのものが適用されません。

◼ 銀行系の特徴

  • 貸金業法ではなく銀行法に基づく運営
  • 総量規制対象外なので年収の3分の1超でも申込み可能
  • ただし審査は厳しめで、時間もかかる
  • 金利は低め(1.5%〜8.0%程度)

消費者金融と比べて、スピード感や柔軟性には劣るものの、信用力のある人には銀行系おまとめローンの方がメリットが大きいと言えるでしょう。


【5】総量規制を気にせず利用できる主なおまとめローン例

以下は、総量規制の例外貸付けとして取り扱われることが多い、代表的なおまとめローン商品です。

◼ アイフル「おまとめMAX」

  • 金利:年3.0%〜17.5%
  • 限度額:最大800万円
  • 総量規制の例外貸付けに該当(要条件確認)

◼ プロミス「おまとめローン」

  • 金利:年6.3%〜17.8%
  • 限度額:最大300万円
  • 新たな借入ができない「返済専用ローン」として総量規制の例外に該当

◼ アコム「借換え専用ローン」

  • 金利:年7.7%〜18.0%
  • 限度額:最大300万円
  • 借換え専用で返済計画の改善を目的とするため、総量規制の例外に対応

【6】利用時の注意点

おまとめローンが総量規制の例外だからといって、**必ず審査に通るわけではありません。**また、いくつかの重要な注意点があります。

◼ 審査は通常通り行われる

例外貸付けであっても、信用情報や収入、雇用形態などに基づく審査は厳格に行われます。

◼ 追加借入は不可

例外貸付けのおまとめローンは、「返済専用ローン」として提供されることが多く、契約後に追加の借入をすることはできません。

◼ 審査落ちのリスクもある

総量規制の対象外だからといって、返済能力を超えた借入は認められません。借入件数や延滞履歴などがある場合は審査に落ちることも。

◼ 条件不備で例外扱いされないケースも

借換え後の金利が下がらない、返済額が増えるといったケースでは、総量規制の例外扱いにならない可能性があります。


まとめ:総量規制の枠を超えておまとめローンを活用するために

おまとめローンは、借金を一本化して計画的に返済していくための有効な手段ですが、「総量規制」というルールがあることから、利用をためらう人も多いのが現実です。

しかし、

  • おまとめローンは「例外貸付け」として総量規制の対象外になる可能性がある
  • 条件を満たすことで、年収の3分の1以上の借入でも申込可能
  • 銀行系ローンを選べば、総量規制自体が適用されない

ということを正しく理解しておけば、必要以上に不安になる必要はありません。

借入状況や返済計画をしっかり立てたうえで、あなたにとって最適なおまとめローンを見つけてください。そして、返済後はもう借金に頼らない生活を目指して、再スタートを切りましょう。

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